映画/舟を編む/鑑賞





映画「舟を編む」鑑賞。

玄武書房に勤務する馬締光也(松田龍平)は職場の営業部では変人扱いされていたが、言葉に対する並外れた感性を見込まれ辞書編集部に配属される。新しい辞書「大渡海」の編さんに従事するのは、現代語に強いチャラ男・西岡正志(オダギリジョー)など個性の強いメンツばかり。仲間と共に20数万語に及ぶ言葉の海と格闘するある日、馬締は下宿の大家の孫娘・林香具矢(宮崎あおい)に一目ぼれし……。

最高に面白かった!素晴らしい!
主人公の松田龍平はもちろん素晴らしかったけど、オダギリジョーの役がすごく良かった。ああいう人が職場にいてくれると仕事頑張れるよなあ。というか、キャスト全員がはまり役だったように思う。
あと猫のトラさんが恋人の飼ってるポンちゃんにそっくりでめちゃくちゃ可愛かった。

個人的には、先月末まで図書出版業界にいた自分にとってとても胸が熱くなる話だった。
辞書の出版は自分がやっていたことの100倍ぐらい大変やとは思うけど、いちいち「わかるわ、これ…」「あるよね、これ…」ってことばっかりで面白かった。
雑誌とか新聞てよっぽど理由がないと残しておくことってないと思うけど、辞書は捨てることないから、その分つくるのが大変なんよね。そんなこと当たり前なんやけど、実際やってると本当に大変なんよ…人間の手でつくるのに間違いがあってはならないっていうのって本当に大変。誰かにとって一生ものになるかもしれないものを作るということ。効率良く仕事することも大事やけど、正確さも必要で、その塩梅が難しい…。映画の後半でトラブルが起きるんやけど、そのトラブルとかも、ああいう状況になるとナチュラルハイになっていくらでも働ける感じとかも、わかりすぎて涙腺が緩んだ。
本は、内容だけじゃなくて、表紙はマットにするのかPP加工するのか、紙の種類、紙の厚さ、巻き表紙にするならそれもどういう紙にするか、ケースもどうするか、見返し(表紙をめくったところにある表紙と本誌をつなげている紙)もどの紙にするか。そういうことだって勿論こだわって作ってるから、わたしは電子書籍じゃなくて、紙がいいなあと思うんですよねえ。

わたしたちの手にしてる物全ては誰かがご飯食べる時間や寝る時間を削って考えられたものなんだろうな。一生懸命になることをダサいという人もいると思う、でもそう思う人達だって、たくさんの人のアイディアに支えられてる。どんどん映画の内容から逸れまくってまいりましたよ~。

やっぱり図書出版、いいなあ。大変やけど。やりがいあるしなあ。大変やけど。

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